不可能を可能にする奇跡のミノー
「アリの爆発的なパフォーマンスを見よ!」
スレッカラシのサクラマスを3本引きずり出したポテンシャル
TOKYO ROD&GUN CLUB 田中 秀人
ずいぶん遅い報告になってしまったが、5月終盤のお話し。
6月頭に交通事故に巻き込まれ、入院と通院とリハビリで2か月。
ようやく思い出したように今、ペンを取る事にした。
今年の北陸のサクラマスは他の日本海側河川と同様に解禁当初から好調であった。
僕の解禁もスムーズにスタート、3つの河川でここまで7本の鱒を手にした。
5月の中旬を過ぎるとサクラマスシーズンもいよいよファイナル。
水温も上昇してガンガン瀬のプラッギングが楽しめる。
叩かれたフィールドでスレッカラシの鱒たち。
ここでもまた、あのアリが炸裂した。
5月も終盤の北陸の某河川。
それも上流域のガンガン瀬。
ほとんどのサクラマス用ミノーが飛び出してはじかれる中、
アリだけはガンガン瀬のその下の底波をとらえて
ボトムキープトレースを可能にしてくれる。
流れの中で最強の泳ぎである。
現在フィールドテスト中のアリ70のHと80そしてこの春発売となった
アリ70UHがこの日も張り付いたマスを引きずり出した。
それはちょっとした雨の増水がスイッチであった。
だれてしまって皆が諦めたあの朝。ほんの5cmの増水がドラマを呼び起こした。
ガンガン瀬の頭のホットスポット。
ちょっとしたスペースの底に張り付いた、スレまくりの夏マス。
どのルアーにも反応しない。
ガンガン瀬で飛び出さず底波のボトムに入れられるミノー。
それがアリ70UHと80である。
この日も白泡の中でアリの80プロトが抑え込まれた。
一発目の62cm。筋肉質で絞り込まれた肉体は、瀬の王者たる風格だ。
アップに入れる・・しっかりボトムを取って底からクロスストリームでフルトゥイッチをかけてやる。この流れで、このレンジキープと決して飛び出さないバランスは奇跡的である。
どのミノーも入らない流れでサクラマスをかける。
これこそが人であふれ、いじめ抜かれ釣れなくなったサクラマスを手にする新しい釣り方なのである。
さらにすぐ、57cmのスピードのある鱒が喰ってきた。
チョイとレンジを変えてスイングさせるタイミングをずらしてドン!
恐るべし・・・アリの吸引力。釣れなかったマスを釣るために生まれてきたのだ。
対岸では双眼鏡で3人張り付いて僕の2本目を覗いている。
先ほど対岸で話をした彼らは、本日ノーバイト。
明らかにアリが絶望的な状況を打破し注目を浴びている。
2流し目は開きでジャックが喰ってきた。
なんと午前11時までに3本のサクラマスを手にした。
全てがアリでの奇跡的なヒット連発。
今日も活躍したウルトラヘビーの70UHと80UH。
もはや流れの秘密兵器だ。
そして現在テスト中の、プロト70Hは、
より立ち上がりとレスポンスを良くしたオールラウンドタイプ。
7cmで18gのUH。7cmで15gのH。
その使い分けは、沈下速度、飛距離、泳ぎ出しと止水での対応。
UH より遠くより深く、そして強い流れでのボトムレンジキープが可能。
Hは立ち上がりと泳ぎだしに優れ、止水やスロリトリーブもカバーする。
6cmのUH 7cmのUHがブレークした今シーズン。
より幅を広げバーサタイルに攻められるようやや軽いHをテスト中である。
来シーズンに向けて 60H&UH 70H&UH・・・
さらに80 90サイズもテストが始まった。
すでに伝説となりつつあるアリの軌跡。
サクラマス&ビッグトラウトが釣りたいのならば、
迷いなくこのアリを手に入れよう。
その使い方をマスターしたら、今まであきらめていたレコードに手が届く。
今年もまだまだ、夏から秋へと新作のテストとブラッシュアップが続く。
スケールアップしてバリエーションが増えて行く狂気のミノー、
サンレアルのアリから決して目が離せない。
今後のテスト報告もぜひお楽しみに! (続く)
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